株式会社 百花園 様
株式会社 百花園 様 百花園 新潟駅CoCoLo新潟店 商品ディスプレイ
空間・イベント / Internal Branding
新潟市が進める「新潟駅周辺整備事業」により、大規模なリニューアルが進むJR新潟駅周辺。その一環として、駅ビル内の商業施設「CoCoLo新潟(ココロにいがた)」も大幅にリニューアルし、2024年4月25日にグランドオープンしました。このリニューアルに伴い、テナント入居されていた新潟の老舗和菓子店「百花園(ひゃっかえん)」様も売り場を改装。今回デジタル・アド・サービス(以下das.)は、こちらの売り場の商品ディスプレイデザインを担当しました。
STORY
老舗和菓子店の品の良さと、和洋折衷の斬新さを表現する
明治15年創業の百花園様。今回のご要望は、老舗和菓子店としての品の良さ・高級感を保ちつつ、店舗の立地「駅ナカ」に合わせて、観光客を含めた「新潟駅を利用者する幅広い客層」をターゲットにしたデザイン。また、百花園様のテーマの1つでもある「和洋折衷」を意識しつつ、洗練された印象を残すこと。そのため、商品はガラスケースの低い位置に並べ、照明によってケース内に落ちる影も考慮し、落ち着いた雰囲気の中に斬新さを感じるデザインにしました。ガラスケースの中の並びは、正面向かって左から「伝統的なお菓子」「前衛的なお菓子」「売れ筋のお菓子」と3つのゾーニングを意識し、それぞれの世界観に合わせたお皿や敷物などを用意しました。
駅ナカならではの消費行動を、ディスプレイに反映する
ディスプレイデザインに当たっては、駅ナカという特性から「荷物をたくさん持った人」「急いている人」など、具体的な利用者像をイメージし、消費行動を分析しました。例えば、1番右に配置した「売れ筋のお菓子」は、人通りの多い大きな通路側から良く見える場所です。通りかかった時にすぐに目につくように、この位置にしました。このような商品配置だけでなく、POPの位置や、POPに掲載する文字の大きさなど細かな部分も、「ここを通りかかった人は、ここに荷物を置いて、こうガラスケースを見るだろう」というように、具体的な行動を想像しながら検証しました。
実物大プロトタイプでの検証が必須
ガラスケースと商品の大きさを測り、図面に落とし込んで検証・設計するのですが、やはり実物大で見ると印象が異なることも多いため、実物大のプロトタイプ(模型)を作り、実際に並べて検証します。実物大の検証は、商品ディスプレイだけでなくPOPも同じ。洗練されたイメージを保ちつつ、幅広い年齢層の方が見やすいよう、実寸で検証を重ねます。商品の設置角度など細かな調整は、搬入・設置当日の現場で。実物大での検証は発見と学びの連続で、そのたびにデザインのブラッシュアップができました。
パッケージからディスプレイまで、トータルにご提案できる喜び
百花園様とは以前よりお付き合いがあり、主にパッケージデザインを中心ご提案してきました。今回新たに商品ディスプレイを手掛けさせていただき、パッケージからディスプレイまで、トータルにご提案できたこと、大変うれしく思います。売り場スタッフの方からは、「若年層の和菓子離れと言われている中で、多くの若いお客様もよく足をとめてくださいます。」とのお声を頂きました。駅ナカという立地に合わせて、ターゲットとその消費行動を分析し、ディスプレイデザインに活かした効果もあったのではないかと、das.関係者一同うれしく感じております。この商品ディスプレイを通して、老舗の伝統を守りつつも前衛的な取り組みを忘れない、百花園様の魅力がより多くの方に伝わることを願っております。
TEAM
- ACCOUNT EXECUTIVE:
- M.TANAKA
- ART DIRECTOR/GRAPHIC DESIGNER:
- K. NAKANO
- DISPLAY DESIGNER:
- Y.ISHIDA
MEMBERS
Planner
M.Tanaka
Graphic Designer
K.Nakano