光村教育図書株式会社

全社の旗印をつくる「Read9プロジェクト」

ワークショップ / 動画 / コンセプト/ストーリーテリング / CI・Logo / Company Branding / Service Branding

全社の旗印をつくる「Read9プロジェクト」

光村教育図書の選抜メンバーと共に企業理念と向き合い、コーポレートブランドの可能性を探索した「Read 9ブロジェクト」。約1年間にわたって社長や役員、選抜メンバーと対話を重ねながら企業の独自性を示すブランド・アイデンティティを策定し、それをベースにタグラインやロゴ、ブランドムービーを制作しました。選抜メンバーと共に実施した定例会や対話会、ワークショップは、理想の働き方や社内コミュニケーションの在り方を考える時間にもなり、社員の中に「ブランディング活動を継続したい」という強い意志が芽生えるプロジェクトになりました。

STORY

求めていたのは組織の一体感

光村教育図書は、国語教科書の準拠教材や辞典、絵本などを販売する企業です。社会状況や教育環境、働き方の変化を背景に、2022年にはデジタル事業部が立ち上がり、企業理念と中期事業計画が発表されました。企業として「新たな始まり」と「変化」のタイミングを迎えるなか、企業理念や事業の方向性を理解できていない社員が多数いることや社内コミュニケーションにおける課題があり、社員が一丸となれるブランドデザインが必須となっていました。

ブランディングチームをつくる

前述の背景のもと、事業活動のベースにある企業理念を再認識し、一致団結して、ブランドとしての可能性やチャンスを捉えるためにも、全社共通の旗印として機能するタグラインとロゴの開発が求められました。しかし、ただ単にタグラインとロゴを制作するだけでは、全社員が共通の価値観をもつことが難しいと考え、まずは社員が主体的にブランディング活動に関与できる体制を整えました。そのひとつの取り組みが、ブランディングチームの発足です。本プロジェクトでは、部署を横断する9人で構成されたプロジェクトチームをつくり、選抜メンバーを中心に社員同士の意見や価値観をつなぐ方法を考察しました。

その「始まり」と「変化」をどう読むか?

企業理念が策定され、ブランドの新しい幕が開けた今の状況をどのように読み解くか。さらに、光村教育図書を取り巻く世の中の変化をどのように読み解くか。ひとつの事実や情報を、どのように感じ取り、見抜き、解釈するか(Read)で事業の追い風となるチャンスや企業の新たな強みが見えてくることがあります。本プロジェクトでは「企業理念を再認識し、事業のチャンスや企業の強みを捉えてブランド・アイデンティティを策定する」というプロジェクトテーマを『Read 9プロジェクト』という名前に託し、選抜メンバーと共にタグラインとロゴのベースになるブランド・アイデンティティを共創。Read9プロジェクトは「インタビュー→対話会→プロジェクト発表会→アンケート→ワークショップ→CI発表会」というプロセスで進め、そのステップや内容は、常に社長や役員、全社員が確認できるように、プロジェクトサイトを立ち上げて共有しました。

 

Read9(リードナイン)プロジェクト
Read は「感じ取る、見抜く、解釈すること」。9は 「未完の数字(始まりと変化)」。Read 9とは、ブランドの新たな始まりと世の中の変化を読み解き、市場機会やブランドの可能性を仮説するためのテーマです。

独自の価値をブランド・アイデンティティに

全2回のワークショップでは、デジタル・アド・サービスから参加したファシリテーターと選抜メンバーと共にブランドへの考えや可能性について対話。1回目のワークショップでは、企業のDNAから強みと弱みなどを抽出し、具体的な戦略を仮説して市場機会を考察しました。さらに、2回目のワークショップでは、今後、顧客となる可能性があるペルソナ像を構築してインサイトを深堀りし、多角的な視点で独自性を言語化。光村教育図書が、教材や絵本、辞典を通して社会に提供する価値は何かということを検討し、見えてきたのは、できる!という自信や、好きという想い、知りたいという欲求をはじめとする「世代を超えた『学びの理由=生きる理由(糧)』つくりたい」というスピリットでした。

ここからデジタル・アド・サービスは、ワークショップやインタビュー、全社員アンケートの内容などを統合し、「世代も国境も超えた生きる糧をつくり、私のなかの世界を広げてくれる会社」という、今後のブランドの核となるブランド・アイデンティティをつくりました。

社員の思いをタグラインとロゴに昇華

一人ひとりに最適な学びや学習意欲と向き合い、ひとつひとつの商品やサービスを丁寧につくる。そんな姿勢を「ひとつずつ、ひとりずつの「学びたい」へ。」というタグラインに込め、“学びたい”という学習意欲の創出を通じて子どもたちの学力と心の成長を支え続ける意志を表現しました。さらに、企業ロゴでは、学びの中の「書く」という動作の大切さを、筆跡を用いた線で表現。新しさを感じる躍動感のある形には、エネルギーや柔軟性、学びの楽しさ、という思いを込めて開発しました。


ReadからLeadするブランディングへ

新たなブランド・アイデンティティを全社員に説明するCI発表会では、全社員にタグラインとロゴを周知して好意的な反応を獲得。「これからもブランディング活動を続けていきたい」「理想を実現させる方法や課題が見えてきた」などの前向きなマインドが醸成されました。CI策定後は、ブランド・アイデンティティをもとにつくられたブランドストーリーから対外的なコミュニケーションで活用できるブランドムービーを制作し、社内に共通の価値観を育むことはもちろん、ステークホルダーからの共感を促すことへとつなげています。光村教育図書は、社員が継続してブランディング活動を Leadする(率いる)組織形成に向けた一歩を踏み出しました。


TEAM

BRAND MANAGER/PLANNING/FACILITATION/COPY:
UCHINO.E
CREATIVE DIRECTOR:
AKITA.H、IMAMURA.T
ART DIRECTOR/DESIGNER:
KAMIYAMA.K
WEB:
INOUE.T、ITOH.E
MOVIE:
TAKANO.J、ARAKI.H
WORKSHOP FACILITATION:
TAKANO.J、UCHINO.E、NAKANE.M、SUZUKI.K、KAMIYAMA.K、IMAMURA.T

CONTACT

お問合せイメージ