株式会社内田洋行
学校向け教育教材カタログ「特別支援教育教材カタログvol.44」
カタログ・パンフレット
全国の教育機関(学校)へ向けて、教育教材や教育コンテンツの企画・販売、学校空間デザイン、ICTシステム構築の事業を展開している株式会社内田洋行様。分野別に十数種類のカタログがあり、その全てをデジタル・アド・サービス(以下das.)で制作しています。今回は、教育教材カタログ「特別支援教育教材カタログvol.44」の制作にあたり、障がいを持った方のアートを使用したものへと表紙を一新しました。
STORY
膨大な情報量のカタログを作り続ける、信頼関係
内田洋行様とのお付き合いは長く、毎年、もしくは隔年で教育・学校分野の全カタログの改定増刷を担当しています。いずれのカタログもページ数が多く、ボリュームがあるもの。例えば、今回ご紹介する「特別支援教育教材カタログvol.44」は、約400ページ、掲載商品は約2,300点に上ります。毎回、内田洋行様と二人三脚で膨大な量の情報を整理。一文字も間違うことなく掲載することはもちろん、改定ごとに見せ方・伝え方の改善を続け、常に「より良く」を目指しています。長年作り続けることができているのは、ひとえに内田洋行様との信頼関係があってこそだと思っています。
偶然の出会いが生んだ、「多様性」を具現化する表紙
全カタログの表紙は、改定ごとに変更しています。今回ご紹介する「特別支援教育教材カタログ」は、毎年「多様性」をテーマにした表紙で、ここ4年は「さまざまな子どもたちが、音楽や絵画など何か一緒に活動している様子」をイラストで表現してきました。「新しいイメージに変えたい」とのご要望を受け、どのようなものが良いかと考え始めた頃、ある出会いがありました。das.東京オフィスに来社された内田洋行様に、ホワイエギャラリーに展示されていたアートをご紹介したところ、「とても素晴らしい作品ですね。こちらを使うことはできませんか?」と相談を受けました。そのアートとは、アートやデザインで障がい者の社会参画に取り組まれているクロスチーム(株式会社クロス・カンパニー)様のチャレンジド・デザイナー®(障がいを持ったデザイナー)の作品でした。クロスチーム様に使用許可をいただき、内田洋行様と一緒に作品を選定。私たちは、障がいを持った方々のアートを、素材として複数組み合わせて使用することで、「多様性」をより具現化した表紙を目指しました。
なるべく多くのアートを組み合わせるために
クロスチーム様からアドバイスをいただきながら、なるべく多くのアートを組み合わせられる表現を考えました。最終的には「パッチワーク風の表現」に決定。モチーフは花びらがたくさんあり、多くのアートを組み合わせられるガーベラの花にしました。ガーベラの花言葉は「希望」です。アートを選定する際、目移りするほどどれもが魅力的だったチャレンジド・デザイナー®のアート。それらによって作られたこのガーベラは、人々の多様性が広く認められ、各々の才能や個性が十分に発揮される社会への「希望」を表現しています。
更なる「共創」を目指して
完成したカタログを見て、「印象が変わって、さらに良くなりました」「きれいですね」というようなお言葉を、内田洋行様より頂きました。今回のクロスチーム様との出会いを受け、今後もチャレンジド・デザイナー®に新たなアートを生み出していただく機会を設けられるよう、ワークショップの開催など、更なる「共創」の形を模索しています。偶然にも、今回の共創のきっかけとなった、das.のホワイエギャラリーのコンセプトは「ご縁を結ぶ場」。内田洋行様とクロスチーム様とのご縁を結ぶことができ、とても良い共創の形となりました。
TEAM
- ART DIRECTOR:
- C.ARIAKE/M.OSHIMA/H.IWASAKI ※社外/Y.WATANABE ※社外