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UXリサーチャーの藤井です。私は6月から新設された「ビジネスデザイン課」へ異動になり、新しいメンバーと毎日を過ごしております。
ビジネスデザイン…
「お客様の本質的な課題」をフレームワークで構造化し、言葉とビジュアルを駆使して向かうべき未来を描き組織のコミュニケーションや事業推進をドライブさせること。
通称「BD課」のメンバーはそれぞれ職種が異なりつつも、一つの理想のゴールを決めて、それに向けて日々動いています。私は、勉強家で使命を持ったBD課の皆さんが大好き。
というわけで、ぜひ彼らを紹介したい!という気持ちからこの「ビジネスデザイン課メンバー紹介」を企画しました。
今回はその第二弾ということで、コンサルタント・コピーライターの「竹内悠(はるか)さん」にお話を伺います。
index
- コンサルタント・コピーライター 竹内悠さん
- バックグラウンド:文学とアート
- ターニングポイント:コピーライターからコンサルタントへ
- これから:組織と言葉のプロフェッショナルに
- 竹内さんの好きなところ(私が)
- 終わりに
1 コンサルタント コピーライター 竹内悠さん
普段は東京オフィスに勤務され、入社7年目。das.のサービス「ビジョンマネジメント」の企画者であり、ビジョニングなど組織の未来と言葉を専門領域に活動をされています。
ビジョンマネジメント…
ビジョン・ミッション・チェックポイントという3つの経営実践の指針を言語化し、その浸透から活用までを行うサービス。
詳しくはこちら → https://vm.dascorp.co.jp
2 バッググラウンド:文学とアート
藤井「それでは早速、das.に入る前の竹内さんについて教えていただけますでしょうか?」
竹内「2005年に立教大学の文学部、比較文芸・思想コースというところを卒業しました。」
藤井(私も立教大学出身)「現在の文芸・思想専修ですね。卒業論文ではなく、小説や脚本のような作品も大丈夫、みたいな自由なイメージです。」
竹内「そう、そうです。大学はそんな感じで、4年生のころは編集プロダクションでアルバイトをしていて、企画を考えたり、記事を書いたりということをしていました。そこで、校正(印刷物の誤字や脱字、ミスなどを見つける仕事)の仕事を知って。手に職みたいな感じでかっこいいなと思って、大学卒業後は校正の会社に入社しました。
でも校正のお仕事ってすごく集中力がいるお仕事で、私にはちょっと向いてなかったみたいで、もう少し違う仕事がいいかなと思って、今度は紙ものの企画や取材をする制作会社に入社しました。」
藤井「今のdas.に近そうな会社さんですね。」
竹内「そうですね、そこでは専門学校の入学案内や企業の採用パンフレットなどを作っていて、そこで企画〜制作まで一通り経験をつみました。その後わりと長く勤めていたこの会社を辞めるってなったときに、こんなに長い期間空いていることはないなと思って、1ヶ月半くらいヨーロッパに一人で旅行することに決めました。
行きと帰りの飛行機だけ決めて、宿泊先も旅行しながら手配して。フランスでは語学学校に通ったり、現地で知り合った子の住んでいるロンドンに付いて行ったりもしました。現地でアパートを借りて、そのときが初めての一人暮らし経験でしたね。」
藤井「初の一人暮らしがヨーロッパなんですね(笑) 。特に印象に残っている国はありますか。」
竹内「そうですね…ベルリンが好きでした。街をフラッと歩くとギャラリーが集まっている場所があったり、人とアートの距離がすごく近いんですね。そこからアートに興味を持って、帰国してからは現代アートのギャラリーのオープンスタッフとして働き始めました。」
藤井「ギャラリーではどんなお仕事をされていたんですか。」
竹内「アーティストさんの対応からプレスリリース、企画など、なんでもしていました。展示に合わせて壁を黒く塗って、それを白く直して、そうするとうっすら黒が透けてグレーみたいな色になっちゃって、また塗って、みたいなガテン系の仕事も結構多かったです。
でも、やっぱり働き方を考えると厳しいところがあって、ギャラリーを辞めてからはフリーでコピーの仕事を受けつつ、企業で働いていました。その次に勤めることになったのがdas.ですね。」
3 ターニングポイント:コピーライターからコンサルタントへ
竹内「私は『そもそも、なんで』みたいなことが特に気になる方で、今までの仕事でも「どうしてこれを作るんだろう、何のためにやるんだろう」とか疑問が湧いてきちゃうんです。なので記事を書くというよりは、企画など、より根っこの部分に携われる仕事をしたいという思いがありました。
das.に入社してすぐは、メディアを問わずにプロモーションやブランディングを行うチームに配属になり、主に企画やコミュニケーションツールをつくる仕事をしていました。パートナー企業のウチダシステムズさんと一緒に福祉関係のお仕事をすることも多かったです。」
藤井「現在はコンサルタントというお仕事をされていらっしゃいますが、この仕事を始めるきっかけになったのはいつ頃なのでしょうか。」
竹内「2015年に東京都手をつなぐ育成会様からのお仕事で、初めて障がいに関わる施設のプレパンフレットを作ったときですね。その頃は今のような仕事をすることになるとは思いもしませんでした。でも2年後の2017年に、その新施設『ひだまりの里きよせ』様の新しい施設長である仁田坂様から、施設ができたから今後のデザインを相談したいというご連絡をいただいたんです。
パンフレットの話をするのかなと思っていたら『これからはデザインの力が必要だ』と仰ったんです。」
仁田坂 和夫氏:
社会福祉法人東京都手をつなぐ育成会
清瀬育成園 ひだまりの里きよせ 施設長
竹内「そうなんです。ひだまりの里きよせ様は、重度の障がいを持つ方が入居される施設なのですが、ほとんどの時間を施設の職員さんや家族としか過ごしてこなかった利用者さんには、新しく施設のできる場所が、地元といえるような存在ではないんです。だからこそ今後、施設のなかだけを彼らの暮らす場所にするのはなく、地域と施設、地域と利用者さんの関係性を作っていく必要があり、そのためにはデザインが必要だというお話を伺いました。
今までも想いを伺う機会はありましたが、ツールに落とし込んで完了にしてしまいがちでした。でも、仁田坂様が思い描くような、人や地域の関係性をつくっていくためには、ただおしゃれであるだけでは意味がない、より広義な意味でのデザインやコミュニケーションが必要だと思いました。
さらに想いを実現するためには、利用者さんや地域の方々と直接接する職員さんにとって核になる『組織のための言葉』が重要だと感じ、またそれが言葉だけになってしまわないようにアクションへ落としていくことが大切だと考えました。
そこで、職員さんと一緒にワークショップを行い、想いをどうアクションで実現していくかを考え、そこで出たアイデアは、施設の事業計画書に反映するということを継続的に行っています。」
藤井「一冊のパンフレットから始まって、組織の核となる言葉の作成、事業計画に関わるアクションの設定まで…竹内さんの領域がじわじわと広がっていく感じ、ドキドキします。それから、ひだまりの里きよせ様との関係性はどうなっていったのでしょうか。」
竹内「ありがたいことに、現在までコンサルティング契約という形でお付き合いをさせていただいています。このお仕事で、出来上がったものだけではなく、お客様としっかりとゴールを共有して、そこにいたるまでのプロセスの設計から実施においても価値をご提供できるようになったので、次はこれを枠組み化したいと考えるようになりました。それが、現在の『ビジョンマネジメント』の始まりですね。」
4 これから:組織と言葉のプロフェッショナルに
藤井「竹内さんのいま興味を持っていることや、これからについて教えてください。」
竹内「いま私の好奇心は『対話』に向いていて、今まではお客様とお話ししにいくときは、必要なことは全て聞いてこなくてはならないと考えていましたが、最近は対話をすることによって本質的なものをお客様と一緒に見つけ出すことができるのではないかと考えています。書籍ですと『開かれた対話と未来(ヤーコ・セイックラ+トム・アーンキル著、斎藤環訳、医学書院)』という本の作中の『未来を思い出す』という言葉がすごくいいなと思って、読みかけています。」
また、私は『組織』と『言葉』に思い入れを持ち、大事に考えています。これからも、人と、その対象になる存在、ものや、こと、場所など、さまざまな関係性づくりをしていきたいです。ひだまりの里きよせ様を始めとして、とても素敵なお客様に出会うことができていると感じているので、その方々と長い関係性のなかで問いやゴールを立てて、一緒に先を目指せるプロフェッショナルでいたいと考えています。
藤井「ありがとうございました!」
5 竹内さんの好きなところ(私が)
実は竹内さんは私が入社してすぐの頃から、ずっとお世話になっています。仕事でも一緒に行動をさせていただくことが多く、席も隣で、精神的にも距離的にもとっても近〜い存在。そんな竹内さんの好きなところを、最後にご紹介します。
・強く使命感を持っていらっしゃるところ
・とても勉強熱心なところ
・決しておごることなく、誰に対しても礼を持って接するところ
・気配り、目配りがすごい
・おちゃめで可愛らしいところ
一緒にいると、竹内さんがお客様のことをいつも真剣に考えて、使命感を持ってお仕事をされていることが伝わってきます。ときに難しい場面になっても、信念をもって行動されている様子が、私はとても頼もしく、格好いいなと感じます。
また、お客様はもちろんですが、一緒に働く人々や、私に対しても礼を持って接してくださるところが素晴らしいなと思います。社内で人手がいるときや、単純な作業や準備をしている方にも声をかけて手伝っていらっしゃる姿をよくお見かけします。
そんな竹内さんですが、落とし物をよくしたり、食べ物をこぼしたり…こんなに頭がきれる方なのに、どうして?と思えるようなおちゃめな一面も。ご自身が楽しい、面白いと思ったことをいつも共有してくださるので、一緒にいてとても楽しい方です。いつもありがとうございます!
6 終わりに
というわけでBD課メンバー紹介第二弾は終了です。竹内さんのバックグラウンドから現在、これからに至るまで広くご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。みなさまがdas.という会社を知るための助けになりましたら幸いです。
執筆者
das公式
コミュニケーションの力を基盤に 課題解決に繋がるクリエイティブを クライアントと共に共創します
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